はしもとのいいとこ紹介
~橋本ぶらり旅Ⅱ⑫~
「~旅人の安全を願って~高野街道六地蔵」
橋本の名所・観光スポットなど、ちょっといいとこを順次紹介しています。
待ちに待った春が来ました。耳を澄ませば鶯やメジロの鳴き声が聞こえ、桜やチューリップ、レンゲ畑など、花でいっぱいの季節です。春の陽気に包まれながら、歴史の道を歩いてみるのはいかがでしょうか。今回は橋本から高野山までの高野街道にある「高野街道六地蔵」のうち、橋本市内にある2つのお地蔵様をご紹介します。
「高野街道六地蔵」は、江戸時代の後半頃に高野参詣の旅人の安全を祈念して置かれたものといわれ、第一が橋本市清水に、第二が橋本市南馬場、第三と第四が九度山町河根の繁野と河根峠に、第五と第六が高野町西郷の作水と桜茶屋と伝えられています。
橋本市東家の紀の川沿いに建つ東家大常夜燈籠の側にある「高野山女人堂まで四里」の案内を皮切りに、紀の川を渡って川向の三軒茶屋常夜燈籠に着き、西に向かうと、清水の街道沿いに西行堂があります。歌人西行法師がとどまったところと伝えられ、西行像とされる像が堂内に残されています。ここに第一地蔵がまつられています。
清水の街道をさらに西へ進み、学文路天満宮の鳥居を過ぎて、南馬場緑地広場の交差点に出たところに、第二地蔵があります。田園風景の中にあり、春の季節、レンゲ草などの花々が優しく迎えてくれます。
高野山への街道は、続いて学文路を過ぎると幡天神を通り、山道を登って九度山の繁野、河根の千石橋を渡り、急な作水坂を登って神谷の宿場を越え、最後の不動坂を頑張って登るとようやく高野山女人堂です。
現在は、車や電車で簡単に高野へ行けますが、昔は歩くしかなく、高野までの道中にまつられている6つのお地蔵様に手を合わせ、旅の安全を願い、その度に近づく高野山に思いを馳せたことが想像されます。一度、橋本から歩いて高野まで、いかがでしょうか。